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映画、アメリカを売った男

     2008-02-20 : 映画、舞台

 事実は小説より奇なりという言葉がある。しかし映画に限って言うと実話に基づいた映画に面白い物は少ない。最近で言うと「マイティ・ハート」 であり「あるいは裏切りという名の犬」が実話に基づいた映画だ。これらは娯楽映画と言うには難があるし、何かを伝えたいのかもしれないが伝わってこない。

 試写会で「アメリカを売った男」を見てきた。ポスターには映画の題名より大きな字で"BASED ON A TRUE STORY"と書いてある。実話に基づいた映画にろくなものはないと期待せずに見に行ったのだが見事に予想を裏切られた。面白い。

 FBI捜査官だったロバート・ハンセンが米国の国家機密を20年にわたりロシアに売った罪で逮捕されたのが2001年2月。彼が逮捕されるまでの2ヶ月を追ったのがこの映画だ。

 映画はこのロバート・ハンセンとおとり捜査官として送り込まれたエリック・オニールの神経戦を描いている。徐々にハンセンの信頼を得ていったエリックがハンセンを心理的に操作していくのだが実話に基づいているだけあって荒唐無稽、ご都合主義ではなく、なるほどと思わせる。実話に基づいていることがプラスに作用した珍しい例だろう。

 ロバート・ハンセンをボーンシリーズに出ているクリス・クーパーが演じている。実際彼は米国の敵なのだが、いかにも悪人と言う描き方はされていなくて、実際そうだったのだろうと思わせる押さえた演技が説得力を持つ。

 エリック・オニールをライアン・フィリップが演じている。ロバート・アルトマンのゴスフォード・パークに出ていたらしいのだが、まったく覚えていない。この映画ではシャープなFBI捜査官を演じきっている。但し奥さんとのからみの場面では演技がぎこちなくなり、ストーリーの緊張感が切れてしまうがこれは彼のせいというより、脚本のせいだろう。残念なところだ。

 試写会で見なければきっと「実話に基づいてる映画じゃね」と映画館で見ることはなかった映画。見終えた感想は、金を払って見ても十分価値がある面白い映画。とても得をした気分になって帰路に着いた。

 
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